堀江さんが言っていたことが、ようやく現実になってきた
2020年に堀江貴文さんが著書『スマホ人生戦略』の中で「もう、パソコンはいらない。スマホがあればどこにいても働けるし稼げる」と書いていたとき、正直なところ「まぁ堀江さんだからできる話だよな」と思っていました。
メルマガの原稿もフリック入力で書く、連絡はすべてスマホアプリで完結する、という話を読んで、なんとなくは理解できるけれど、自分の仕事には関係ない、と。
「コンテンツを作るのは堀江さん本人で、リサーチや構成や整理は誰かアシスタントがやっているんだろう」と思っていたからです。アシスタントを雇えるほどの収益規模があって初めて成り立つ話、という感覚です。
それが2025年になって、少し見え方が変わりました。
堀江貴文『スマホ人生戦略 お金・教養・フォロワー35の行動スキル』
AIが埋めたのは「アシスタント枠」だった
堀江さんが外注していたであろうアシスタント的な作業——情報のリサーチ、構成の整理、文章の要約、図表やビジュアルの生成——をAIがかなりの精度でこなせるようになった。これが、自分の実感です。
ハルシネーション(事実とは異なる情報をもっともらしく生成してしまうこと)はまだあります。鵜呑みにはできない。それは正直なところです。ただ、「困ったときに問題の輪郭を素早く掴む」「ネットから関連情報を引っ張って最短距離で整理する」という用途では、驚くほど使えます。
以前であれば、作業が詰まるたびに人に聞くか、時間をかけてリサーチするか、どちらかでした。それが今は、AIとの往復で相当な部分が解決できてしまう。
「産業革命だ」と言うと大げさに聞こえるかもしれませんが、自分の仕事の中での「時間を奪われる場面」が明確に減っています。これは本物の変化だと思っています。
「人間とサルくらい差がつく」——GMO熊谷正寿さんが警告していたこと
GMOインターネットグループの熊谷正寿さんは、財界オンラインのインタビューの中でこう語っています。
「生成AIは人の格差が広がるツール。言ってみれば、サルと人間くらい格差がつくツールです。だから、AIはものすごく真剣に取り組まないとえらいことになります」
大げさな表現に聞こえなくもないですが、背景を知ると説得力があります。熊谷さんは「過去の産業革命は平均55年周期で進んできた」という持論を持ち、1995年のインターネット元年からちょうど折り返しにあたる時期にChatGPTが登場したことを、革命の後半が始まった証拠として見ています。
その言葉通り、GMOはグループ8,000人の全社員がAIを使える人材になるよう号令をかけ、2024年9月時点でグループ全体の業務削減時間が推定100万時間を突破したと発表しています。
海外に目を向けても、OpenAIのCEOサム・アルトマンは2024年、テックCEO仲間のグループチャットで「AIなしでは考えられなかったことが、今や必ず起きる——1人で10億ドル企業を作る年を当てる賭けをしている」と発言しています。大組織が前提だった時代の話が、個人の射程に入り始めた、ということだと思っています。
財界オンライン「GMOインターネットグループ熊谷正寿の『インターネット革命後半の主役は生成AI』」
SNS・YouTube革命と同じ構造——実力はあったのに表現できなかった人が花開く
SNSが出てきたとき、YouTubeが普及したとき、何が起きたかを思い出すと、今回の構造がよく見えます。
「実力はあったけれど、表現・発信のコストが高くて、評価されてこなかった人たち」が一気に花開いた。テレビ局を持たなくても映像を届けられるようになり、出版社を通さなくても文章を届けられるようになった。コストの壁が取れた瞬間に、今まで埋もれていた人たちが動き始めた。
今回のAI革命も、同じ構造だと思っています。
今まで「自分だけでは解決できなかった問題」「お金をかけなければ対応できなかった作業」が、AIの登場でほぼ無料か、有料でも低コストで対応できるようになりつつある。これは、個人が動ける範囲を根本的に変えることです。
オウンドメディアは、特にこの恩恵を受けやすいジャンルの一つ
どんな分野の人でもAIの恩恵を受けられますが、オウンドメディアやコンテンツマーケティングに関わる人は、特に恩恵を受けやすいポジションにいると思っています。
理由はシンプルで、この領域の成果は「継続的な行動量」に直結するからです。記事を積み上げ、情報を更新し、読者との接点を増やし続けること。それ自体が参入障壁になる。ところが今まで、その行動量を維持するためのコストが高かった。
リサーチ、構成案の作成、下書き、修正。これらのプロセスにかかる時間が、AIの登場でかなり圧縮されています。
正直に言うと、自分自身も今年に入ってコンサルの傍ら、いくつかの新しいサイトを立ち上げ、更新し始めています。やってみて感じるのは、立ち上げのスピードが以前とは段違いに変わったということです。久々にプレイヤーとしての楽しさも感じています。
ポジショニングを取るには、まず動き続けることが必要です。AIはその「動き続けるコスト」を下げてくれる。これは、正しいポジションを取ることを決めた人にとって、大きなアドバンテージになります。
まとめ
スマホ1本で仕事する時代が来た、という話は、堀江さんが言い始めてから5年以上経ってようやく、多くの人にとって現実の話になってきたのかもしれません。
SNSやYouTubeが出てきたときと同じように、この革命で得をする人と、そうでない人の差は、「道具が使えるかどうか」ではなく、「どのポジションで動き始めるか」で決まると思っています。
ツールが揃った今、次に問われるのは「どこで戦うか」です。
参照
- 堀江貴文『スマホ人生戦略 お金・教養・フォロワー35の行動スキル』(GetNavi web紹介記事)https://getnavi.jp/book/492759/
- 財界オンライン「GMOインターネットグループ熊谷正寿の『インターネット革命後半の主役は生成AI』」https://www.zaikai.jp/articles/detail/3415
- Fortune “Could AI create a one-person unicorn? Sam Altman thinks so” https://fortune.com/2024/02/04/sam-altman-one-person-unicorn-silicon-valley-founder-myth/











