あなたは1記事あたりの投稿費用をご存知ですか?
これからウェブメディアを立ち上げよう、運営しよう、もしくは誰かに委託しよう、としているなら時間とお金のコストがどのぐらいかかるのか、知っておいて損はありません。
仕事を依頼する側は簡単だと思ってしまいがちですが、ウェブメディアのディレクションはそれなりに手間です。
個人的な主張記事ばかりを並べる一人用のブログと異なり、複数のライターをかかえるウェブメディアの運営では手間が大きく異なります。
グーグルで検索していると会社が大手ばかりが上位にいます。というのも零細企業にとっては、狙いが正しくないとコストばかりがかかって成果がでないため、続かないんですね。
うまくいけば莫大な利益をかなり数年に渡ってもたらしてくれる可能性がありますが、狙いを成功させるには自社の強み、競合他社のキーワード、ユーザーのニーズの3点から考えないとうまくいきません。
だからこそ、ウェブメディアを運営する人は少なく、そのスペシャリストも少なく、高い金額をチャージするのです。
予め1記事あたりにどのぐらいの時間とお金のコストがかかるかを知っておくと、戦略のための指標になるはずです。
以下のリストを見れば、1記事を入れるためのコストが意外と高いことに気づくでしょう。そこに気づかないまま続けると泥沼です。
また、売る商品の単価が高くないと回収もできません。ブランディング目的なら気にする必要はないのかもしれませんが・・・
ディレクションを考える
今回は、記事公開までのディレクションやライターの流れについてざっくり考えてみましょいう。ライターに3000文字ぐらいの記事を依頼する前提です。
なお、以下は通常のパターンであり、特別タイアップや企画は別の流れになります。
1,編集側(大抵ボス)がタイトルと記事の方向性を考える
→人によりますが、SEOの観点やライバルチェックなど色々見ようとすると、ここにものすごい時間がかかる。
でもここをないがしろにすると、魚がいない釣り堀に糸を垂らしまくって待ち続けるという結果になるため、実は一番需要です。
記事の内容よりも市場、別名ターゲット選びは非常に大事です。
2,適切なライターを探す
→3000文字ぐらいであれば安くて5000円、1.5万円ぐらいいくかもしれません。
それ以下は安すぎて、記事の質が下がりそうです。注意点としては自分の常識であまり考えない方が良いということです。
地方なのか、東京なのか、それともその仕事が元々供給過多かどうかによっても、値段が異なってきます。
時間的コストにおいては、新しく外注でライターを雇うとなると、応募から選定まででもそれなりにかかりますし、試し記事も必要になってくるので手間です。
3,ライターに記事を指示出しして依頼する
→いきなり書いてもらうのではなく、こちらの方向性を伝えてプロットを出してもらうようにしましょう。でないとライターによっては全くこっちの考えていることと、別の記事が上がってきて、やり取りが更にめんどくさくなります。
4,ライターからプロットを上げてもらう
→プロットを確認して、方向性が正しいかチェック。この人がかけそうかどうかもなんとなくわかるので、そこでふるいにかける。
直感的にやばいかな?と思ったら切るのもありですし、出してもらって次回はなしもありですね。
5,ライターに記事を書いてもらう
→これはひたすら待つしかありませんので、別の作業をするチャンスです。
納期確認だけは忘れずに。
6,ライターの記事を見直し、必要であればサイトに合わせて校正・推敲する
→ここで校正が必要な場合、自分自身がやるか誰かに任せるか、で大きく時間の使い方が異なります。実際文章がながければ(例えば1万文字クラスであれば)、記事を全部よむだけでもめちゃ大変なのに、校正もするとなるとそれだけで1時間は使います。
しかし、編集側はここを人任せにすると、良い記事の時はいいですが、そうでない場合の指示出しが難しく、部下に仕事を依頼しづらいところです。
7,タイトルをもう一度チェックして考えた後で、サムネイルを選ぶ、文字を入れたい場合は外注でサムネを依頼
→なにげにタイトルを決めるだけでも10分、20分かかる場合もありますし、サムネイルを選ぶためのアドビストック、シャッターストックでの写真選びもめんどくさいです。もしくは自分のフォルダから探すのでも10分ぐらいかかることもあります。
更にはサムネを外注化するときは、その文言を決めたり、外注のデザインを待たなければいけません。メール1本いれるのも細かいデザイン発注なら数分かかる時もありますのでので、めんどくさいです。
8,その間に自分か、別の外注、もしくはスタッフが記事を入れてHタグなどの調整をする
→タグの調整などは部下にやらせればいいですが、それでも部下の手間をかけるのでコストはかかります。
9,サムネが外注から上がってきて、それを入れて、記事の最終的なSEOセットアップをする
→プレビューでサイト内でデザインを確認するために、また文字を読まないといけません。これもまた5分、10分かかります。修正があったらもっと時間かかります。
10,投稿日を決めて予約する
→ここまできてやっと投稿です。
——————また、ここからは人によりますが——————
11,GRC登録をする
→このGRCも合わせて登録します。一応1記事=1狙うキーワードが基本ですね。
12,内部リンクをその記事に当てて、クローラー周りを改善し、なるはやインデックスや上位表示を目指す。
→これは自分でやるのがめんどくさいので、別の人にやってもらいましょう。といっても意外と忘れがち。私もよく忘れるので、マニュアル化するといいと思います。
これも何本か入れれば、何だかんだで10分ぐらいはかかるかも。
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というわけで、こういったことを行います。
それぞれにかかる時間の合計を見積もると1記事あたりに結構な時間を割いている事になります。
例えば、タイトルや記事校正選び、ライターとのやり取り、記事のチェックとSEO設定、サムネ依頼など自分自身が記事をかかなくても、なんだかんだで1時間前後はかかります。
もし、自分が記事を書くとしたら、記事のテーマが決まっていれば1時間で3000文字〜4000文字ぐらいは目指せますが、最初のリサーチやプロット決めなどをその1時間に含めると、現実的には1500文字〜2000文字が1時間あたりのライティング量じゃないでしょうか。
そして、記事を書くだけではなくて、自分自身で色々途中に素材である画像を入れたり、データを入れたりなどを考えると、アイディアを作る所からワードプレスで記事投稿するまでに「合計1記事あたりに3時間程度」はかかってもおかしくありません。
元々、3000文字程度の記事は大したことがない記事が多いので、本当にユーザーのために良い記事を書こうと思ったら5000文字ぐらいには到達します。
そのため、1記事あたりにかかる時間はもっと必要になってきそうですね。
お金に関しても時給計算すれば、バイトで全てやったとしても記事代最低5000円+2時間ぐらいの作業費で3000円とか!?1万円近くかかるかもしれません。
まあもちろん、これはざっとした計算ですが、バナーまで外注するとなると1万円かかりますね。バナーを自社でやったとしても早くない人なら15分、ダラダラやって30分とかかけちゃう人もいるかもしれませんので、そしたら1バナーあたり500円〜1000円なるかも?それでかっこいいバナーが上がるならいいですが、ダサいバナーなら・・・