AIに大量の仕事を任せる時代、24GB・32GBで本当に足りるのか?

AIに大量の仕事を任せる時代、24GB・32GBで本当に足りるのか?

先日、MacBook Pro M5 Pro・48GBを購入しました。ところが、買って10日ほどでリンゴループが発生。結局そのまま返品・返金になりました。

それなりに高い買い物だったので残念ではあったのですが、返金されてから改めて思ったことがあります。「そもそも今使っているM1 Max・32GBで、まだよくないか?」

実際、オンラインAIを中心に仕事をするだけなら、今でも32GBでそれほど困っていません。なんなら別に持っているMacBook Air M2・24GBでも、かなりの仕事ができます。

ではなぜ、また新しいMacが気になっているのか。調べていくうちに、問題は「今の仕事をするのに何GB必要か」ではなく、AIによってこれから仕事のやり方そのものが変わる可能性にあるのではないかと思うようになりました。

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オンラインAIを使うだけなら、意外と高性能PCはいらない

現在、私はChatGPT、Claude、Geminiなどを仕事でかなり使っています。ただ、クラウドAIを使っているだけなら、重い処理は向こう側で行われます。

ChatGPTとClaudeとGeminiを2〜3個同時に走らせても、人間は同時に10個の仕事を処理できません。AIに指示を出して、別のAIを確認しているうちに最初のAIが終わる。それを順番に繰り返しているだけなので、ブラウザやアプリを大量に開かなければ、24GBや32GBでも意外と普通に仕事ができます。

つまり、「ChatGPTを使うために64GB必要」という話ではありません。

問題は、その次です。

AIの価値は「大量のものを一気に扱えること」かもしれない

例えばWebサイトのファーストビューを作っていて、「もっといい写真ないかな?」と思ったとします。

私のMacやSSDには大量の写真があります。でも何千枚、何万枚もの中から一枚を探すのは面倒です。フォルダを開き、サムネイルを眺め、候補を探し、必要なら加工する。結局、人間がやると「今すぐ見つかった写真」で済ませてしまうことが多くなります。

ところがAIが、「このサイトのFVに使えそうな写真を20枚探して」「人物が右側にいて、左に文字を置けるものを優先」「画質が悪いものは除外」「候補は16:9に加工」といったところまで裏でやってくれたら、話はかなり変わります。

SNS動画も同じです。数年分の写真や動画から「セブ島留学について30秒の動画を作りたい」と指示して、授業風景、街並み、食事、英語を話している場面などを探してもらえるなら、今まで眠っていた素材がそのままコンテンツになります。

AIによって、「重要だけど、面倒すぎるから今までやっていなかった仕事」が現実的になる可能性があります。

そして大量の画像や動画を読み込み、解析し、加工するとなれば、手元のCPU・GPU・メモリ・SSDにも仕事が発生します。最終的な判断の一部をクラウドAIに任せるとしても、その前後で大量のローカルデータを扱うなら、手元のパソコン性能は無関係ではありません。

これから必要になるPC性能は、「AIに質問するための性能」ではなく、**「AIに大量の仕事を任せるための性能」**なのかもしれません。

ローカルAIを触ってみた。でも正直「クラウドでよくない?」とも思う

そこで実際にローカルAIも触ってみました。率直な感想としては、「これ、ChatGPTやClaudeでよくない?」と思う場面も結構あります。

文章、要約、構成、数枚の画像判断程度なら、現状はクラウドAIの方が簡単です。家族の写真や動画を全部読み込ませて、「良い素材だけ選んで整理して、最後は動画まで作って」と完全に丸投げできたら非常に面白いのですが、少なくとも今は、誰でも簡単にそこまで安定してできる状態ではありません。

ただ、触ってみたからこそ「これはクラウドでいい」「これは大量処理ならローカルが面白そう」「これは企業なら外に出したくないデータだから意味がある」という境界が少し見えてきました。

特に企業では、顧客情報、社内資料、未公開データなどを外部へ出さずに処理できる価値があります。今後は全部ローカル、全部クラウドではなく、ローカルで大量データを処理し、必要なところだけ強いクラウドAIへ渡す、という使い方が増えていくのではないかと思っています。

Mac自体もAI向けに変わり始めている

Mac側も変わっています。M5ではGPU各コアにNeural Acceleratorが入り、AppleはAI向けピークGPU演算性能がM4比で4倍超になったとしています。もちろん「AIが全部4倍速い」という意味ではありませんが、チップ自体が明確にAIを意識した設計になっていることは分かります。

M5 Proは最大64GB・307GB/s、M5 Maxは最大128GB・614GB/sのユニファイドメモリに対応し、Apple自身もLLM、AI画像、大規模画像ライブラリ、動画処理などを用途として挙げています。

そう考えると、「5年後に何GB必要か」を今から正確に当てるのは難しそうです。モデルは大型化する一方で、量子化やMoEなど効率化も進み、Mac側のAI演算能力やメモリ帯域も上がります。

だから64GBを買う意味は、「これで5年絶対安心」というより、次の2〜3年で面白いAIが出てきたとき、とりあえず自分で試せる余裕を買うという方が近いのかもしれません。

パソコンは待てる。でもAIは今触っておく

もちろん、Macを買わずに次の世代を待つのもありです。M6、M7、その次になれば、もっとAI性能の高いMacが出てくるでしょう。

ただ、「もっと良いパソコンが出てからAIを触ろう」と待つ必要はないと思っています。実際にローカルAIを触って「今はクラウドで十分だな」と分かったことも経験ですし、大量画像なら使えそうだと分かったことも経験です。

パソコンは後から買えますが、1年間AIを実務で触った経験は後からまとめて買えません。

特にマーケターやWeb担当者は、これから「ChatGPTを使える」だけではなく、どこをAIに任せ、どこを人間が判断するのかを考えられることの方が重要になってくると思っています。今まで時間がかかりすぎてできなかった分析や、眠っていた画像・動画の再利用、大量コンテンツの横断チェックなど、AIによって初めて採算が合う仕事も増えてくるはずです。

まとめ

……ということで、Mac Studioを買う理由は十分できました。あとは購入ボタンを押すだけです。

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